飲酒運転ゼロプロジェクトでは、アルコール依存症でお困りの方やご家族の方から、お悩み相談を募っています。
寄せられたお悩みの一部は、専門家からの回答とともに、サイト上に掲載します。
お悩み相談
お名前(ニックネーム可)
パンダ侍
― 相談内容 ―
母親が、私が高校生の頃から飲酒しており、一度は幻覚が見えるほどまでひどくなりました。
今は昔より飲む量は減ったかもしれませんが、ふらついてこけることが頻繁になり、こけたこと自体忘れてしまっています。
どうにかして一度病院に連れて行きたいのですが、母親だけだと「いつか行く」と他人事です。
あまりにも無関心すぎて、私や他の家族もよくないと思いながらつい怒鳴ってしまいます。
どうすれば一緒に病院に行けるでしょうか。
― 回答 ―
ご相談ありがとうございます。家族の問題を外に出すのは、勇気が必要だったと思います。パンダ侍さんの「相談する」という行動が、お母さんの回復につながる第一歩だと思います。
文面からお母さんの心情を推察すると、飲酒に対する問題意識が薄い、もしくは飲酒がお母さんにとってはとても大事なことで、問題を認めてしまうともう飲めなくなるという気持ちを生み出しているのかもしれません。可能であれば、お母さんがしらふの時に、良い面(頑張っていると感じる)を伝えた後、「最近体の調子はどう?」と何げない会話をすることから始めましょう。そして、体を心配していること、また、お母さんに承諾を得て、パンダ侍さんがアルコール関連問題について調べてきたこと(飲酒問題は身近な問題であること早期の治療が有効であることなど)を伝えてみてはいかがでしょうか?
このようなパンダ侍さんのいつもと違う行動がお母さんの行動変化を促すきっかけとなり得るかもしれません。その際、一人で悩みを抱え込まず、家族みんなで情報や状況を共有しておくことも、パンダ侍さん自身の心の健康を維持するためにも大事なことです。
そんな余裕はなく、ふらついてこけたり、こけたこと自体を忘れているお母さんの状況が危機的な状況にあると感じるのならば、頭や体に外傷がないか確認の上、まずは身近な病院などを受診しようと提案してみてください(※頭に外傷があるならば早急に頭の検査が必要となります)。その際、可能であれば事前にお母さんの状況をこっそり病院スタッフに伝えておくと、アルコール専門治療に結びつきやすいと思われます。
お薦めできる医療機関は「アルコール健康障害サポート医」のいる医療機関です。県から指定を受けた病院やクリニックが県内に約200カ所ありますので、広島県のサイトも参考にしてみてください。病院に抵抗があるようでしたら、最寄りの保健センターや保健所に相談し、ご本人の体調や仕事の状況などに応じて医療機関を紹介してもらいましょう。
アルコール依存症について、すぐに専門医に診てもらいたいということであれば、当院や瀬野川病院(広島市安芸区)など県内13カ所が治療拠点機関や専門医療機関として指定されています。本人の受診が難しいのであれば、病院によっては家族だけで受診していただくこともできますので、まずはお電話で確認をお願いします。
大変な状況だとは思いますが、今回相談してくださったように、パンダ侍さんや家族ができることから実践してくださいね。呉みどりヶ丘病院
お名前(ニックネーム可)
でくのぼうさん
― 相談内容 ―
義弟が日常的に飲酒運転をしています。
義母は飲んでいないと信じており、本気で向き合ってくれません。
近日中に精神科に義母も一緒に受診します。
きちんとアルコール依存性であることをわかってもらうために、どうしたらよいでしょうか?
医師は、はっきり危険性を伝えてくれるでしょうか?
(内容の一部を修正しております。)
― 回答 ―
ご家族の心労が大変な中、まずは、義弟の方が、精神科への受診を選択できたのであれば、その決断をねぎらう言葉を伝えるのが良いかと思います。
受診されるのであれば その時の診察時に医師から、依存症について、飲酒運転に至る経緯、危険性なども含めて説明があると思います。
ただ、本人があまり問題に感じていない場合や 病状が進行していれば、飲酒運転がすぐになくなるわけではないので、本人、家族を交えて慎重に治療方針を決めていかなければなりません。
依存症は自身の問題を認めないことが病気の特徴なので、きちんとアルコール依存症であることを分かってもらうには、ご本人とご家族に医療と繋がり続けてもらうことが1番大切です。
大変な心境におられると思いますが 少しでも解決に役立てていただけたらと思います。
今後もお困りのことがあればでくのぼうさん、妹さんだけでも相談をお受けできますので当院にいつでもご相談ください。瀬野川病院